鳳凰を作っておりまして。その8

もう既に完成した鳳凰ですが、制作の過程をもう少し。今回は脚のあたりを。

脚の表現を考える。ベースは鉄線を巻くこととし、使用する鍛造線の太さを確認し、使用長さを試算する。合わせて、思いついた爪の表現を試してみる。

ボディの芯プレートから伸びている脚の芯に装飾をしていくこととし、全体に細い鍛造線を巻くことにしました。その鍛造線の太さを決めるために、まずは目安となる太さの針金を巻いて様子を確認しました。
太い方が材料を準備が少なくていいのですが、雰囲気は細い方が良かったので、細い方を採用。
合わせて爪のあたりをどうするか色々悩みました。

巻く鉄線の太さを決めたので、爪の表現を改良した。いっそのこと、とても派手な感じにして見たくなった。

爪のパーツを準備。大きめのハンマートーンも、おそらく実際はよく見えないかもしれないけど、きっちり気に入ったカタチに作る。

爪の表現は、大きく作るか、小さく作るかの二方向の考え方で、大きく作るべきと判断。
設置場所の関係で離れてみる事になるのと、少し大げさな方が全体として派手な印象にできそうな点からその方が良いかと。
そして、ハンマートーンを大きく残した表現としました。


爪を足に合わせて番線で仮止めしたところ。大きさのバランスは大丈夫そうなので、これで行こうと思う。

脚に仮付けしておいてみるとこんな感じ。バランス良しと判断です。

スネのようですが、人でいうと甲に当たるところに鍛造線を巻き、爪を仮付けしたところ。脚が太くなりしっかりしてきた。

爪とくるぶしをつけつ前に、脚に鉄線を巻いていきます。爪の大きな表現と巻きの密度のコントラストが綺麗にいきそうです。

逆膝のような、人でいうとくるぶしにあたる部分の装飾。膨らんでいる感じにしたくてやってみたけど、この感じはいただけなかった。

予定の部分を巻き終えて、先にくるぶしの表現を考えます。
まず、縦目にふくらんだものを試したのですが、不恰好になってしまい失敗。
パーツから感じるベクトルが動きを止めているのも良くないと感じました。

膨らんでいる表現としては、こちらの方が全体になじむ感じなので、こちらを採用した。漫画で言うところの「スピード線」に似てる?

それで、横目に膨らんだものを試したところ、こちらは全体に馴染んだ気がしたので、こちらを採用としました。

脚の基本表現はこのようなしました。爪は太めの鍛造線でグルグルに留めているように見えます。くるぶし、スネ、爪の留めが同じ方向で太さが違うリズムを作りました。

くるぶし、爪を取り付けたところ。

少し足らない気がして、甲に装飾ラインを追加しました。
これがある方が、モモから伸びるラインと爪までをスムーズに結ぶと思いました。

最終的に決めた鳳凰の脚の装飾です。コウの部分に細い縦ラインを追加しました。桃から爪までの流れをスムーズに感じ取れるようになったと思います。

設置高さに上げて、確認した見た目です。

実際には設置する高さに上げて、下からの見え方を確認します。翼の大きさ、ボディのボリュームから、脚の太さ存在感のバランスはこの感じで大丈夫だと思いました