鉄でサクラを作る

ヤマザクラの写真

作業場の隣にヤマザクラの大きな木があり、毎年たくさん花をつけます。
大きな木なので花はかなり高いところにたくさん咲いて、見上げるとポップコーンが付いているかのようです。
去年、たまたま低い位置の枝に可愛く花が付いたので、よく観察することができました。写真は昨年の花です。
これをモデルに、鉄にしてみようと思いました。

 

鉄のサクラです。花弁を面の表現としたものと線の表現としてものとを混在させています。

桜は以前、制作したことがあります。左の作品です。
実際の桜の花のサイズが小さくて、なかなかうまくいかず少し大きめで作りました。
自分としては技量不足が不本意で、ちょっとしっくりしませんでした。

 

再トライとなった今回、少しは上手になったのか(?)ほぼ実寸で作れるようになっていました。
進歩したのか、自分、なんてね。
なのですが、作品としたは、若干大きめの、大きく咲いているような大きさで作ることにしました。
今回はその方がいい感じにできると思ったためです。

花の大きさを云々言うのは、大きさを変えると別な植物に見えてしまう場合があると感じるからです。
モデルとする、ターゲットとする植物が決まっている場合、一般的共通認識からあまりはずれたくないと考えています。

鉄の桜 2016-01-29 14.37.12_wp 鉄の桜、製作過程。花弁のパーツ。

まず花弁の準備。
1ミリ厚のサビ板から切り出したパーツは、さっくり形を整えています。
熱をかけて鍛造しシワを表現、花弁先端の割れは鍛造の後で入れています。
相性の良さそうな花弁の組み合わせを作り、花の性格を決めます。

例えば、思いっきり咲き開いているとか、咲き始めで控えめに開いているとか。
花弁の輪郭部分をよく叩いて薄く作ったものは、咲き開いている花に向いているし、反対に花に少し厚みを感じるものは、咲き始めのものに作ったほうがらしく仕上がる気がしています。

鉄の桜、製作過程。花芯のパーツ。 鉄の桜、製作過程。花芯のパーツ。

結束番線の先を炙って丸め短く切り、雄しべを作ります。
雌しべは少し太く短くしたいので0.5mmnの鍛造線を使いました。
まとめて端を炙り一つの塊に作ります。
咲いた形に並べた花弁の中心にセットして、花の形に作ります。

鉄の桜、製作過程。花芯と花弁をまとめたところ。 鉄の桜、製作過程。花の根元。

萼を溶接し、花の根元の膨らみを作ります。
さくらんぼのできるところですよね。

鉄の桜、製作過程。線表現の花。 鉄の桜、製作過程。線表現の花の根元。

花弁は線表現の花も作りました。
細い鍛造線でハート形を作り、後は面の花と同じ作り方です。
ただ、線は溶接の時に溶けてダメにしてしまうことが多いので気を使います。
ちょっとのことですが、面のほうがよく叩けるので若干熱に耐えてくれるんです。
意図せず花芯を炙ってしまって溶かしてしまうこともあります。(汗)

鉄の桜、製作過程。つぼみのパーツ。 鉄の桜、製作過程。つぼみ。

ぷっくり膨らんだ蕾は線の表現としました。
短い半円の鉄線を角度を持たせて溶接し、3個で蕾一つにしました。
萼と根本は花と同じです。

鉄の桜、製作過程。つぼみ。

固く小さい蕾は9ミリの丸棒を叩いて形を作り、5ミリの丸棒を溶接して根本にしました。
9ミリ叩いて全部作れよって?
根性なしですみませんです。。。

鉄の桜、製作過程。葉。

山桜なので、葉の新芽もちらほらつけます。 なので、新芽も準備します。

鉄の桜、製作過程。幾つか出来てきました。

さて、パーツがやっと揃ってきました。
枝に組み上げていきます。
はっきり言って、一番楽しい工程です。
おもいっきりワタシ好みの枝ぶりに作ってしまいます。
誰に文句がありましょう、まず私が気に入ってなんぼでございます。

鉄の桜、製作過程。枝にまとめた様子。山桜がモチーフなので葉もつけます。

しつこくしつこく微調整を繰り返します。
はい、私粘着質タイプでございます、おそらく。

そしてこちらが出来上がり。